エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルス
エンベロープウイルスとノンエンベロープウイルス予防対処
外側を覆う膜を持つウイルスです。
膜の成分は、脂肪・タンパク質・糖タンパクなので頑丈な成分ではなく、膜が壊れれば力を失い消滅します。
胃酸でも破壊することが可能で、対策が比較的容易と言えるタイプです。「エンベロープ」の本来の役割は、免疫システムからウイルスを守ったり、他の生物の細胞に付着するといった重要な仕事も担っているものなので、ただの悪いウイルスを運ぶ膜ではないので注意してください。
代表的なエンベロープウイルス
◆ インフルエンザウイルス
◆ ヒトメタニューモウィルス
◆ RSウイルス(呼吸器感染症)
◆ 日本脳炎ウィルス
◆ ヘルペスウイルス
◆ 風疹ウイルス
◆ 麻疹ウイルス
◆ ムンプスウイルス(おたふく)
◆ パラインフルエンザウイルス(クループ)
◆ ヒト免疫不全ウイルス(エイズウイルス)
◆ エボラウイルス(エボラ出血熱)
◆ B型、C型肝炎ウイルス
◆ コロナウイルス
◆ ラッサウイルス(ラッサ熱)
◆ デングウィルス(デング熱)
◆ 黄熱ウイルス
感染力は強くても消毒には弱いウイルスです。
エンベロープウイルスの逆で、外側を覆う膜を持たないウイルスです。エンベロープは膜によって力を蓄えているのでその膜さえ壊せばいいのですが、ノンエンベロープは元から膜を持たずに力を維持しているのでスキがないです。
胃酸や腸管の胆汁酸にも抵抗できる力があります。抵抗する力が強いために、身体の中の難関をどんどん突破していき腸まで進んでいけるので、胃腸炎の原因となるわけです。
そして、かかるとしつこいです…ですから、それだけきちんとした予防をしないと防ぎにくいので感染率が高いです。
代用的なノンエンベロープウイルス
◆ ノロウイルス(ウィルス性食中毒、感染性胃腸炎)
◆ ロタウイルス(ウィルス性胃腸炎、嘔吐下痢)
◆ アデノウイルス(プール熱、咽頭結膜炎)
◆ サポウイルス(感染性胃腸炎)
◆ A型、E型肝炎ウイルス
◆ ライノウイルス(風邪の代表的なウイルス)
◆ アストロウイルス(感染性胃腸炎)
◆ エコーウイルス(夏風邪)
◆ ポリオウイルス(急性灰色髄炎・小児麻痺)
◆ コクサッキーウイルス(夏風邪、手足口病、)
◆ エンテロトキシン(エコー、ポリオ、コクサッキーをまとめて呼ぶ時の名称)などがあります。
主に胃腸炎が目立ちますが胃液にも耐えることができるため。重症化すると危険なタイプが多く、冬の病気だけでなく一年を通して特に深刻なウイルス。
エンベロープとノンエンベロープの予防法
石鹸による手洗い、うがい、アルコール消毒をしっかりと行なう事で比較的簡単に退治できます。
毎日の積み重ねで予防できます。秋から冬にかけてだけでなく一年を通して、手洗い、うがい、消毒の3つのポイントをクセにしておけば感染率をグッと下げられます。
ただし、のどに付いたウイルス達は20分ほどで体内に侵入していきますので、優先順位としては、手洗いと消毒がとても重要となっています。どうしても、手は色々な所を触るのでウイルスの運び屋となってしまいます。他に、うがいだけでなく、歯磨きも口の中にこびりついているウイルスをしっかりと落とすことができるので、定期的な歯磨きタイムは虫歯や歯肉炎だけでなく病気予防として効果的です。
1時間に一度水を飲むのも効果的。
のどに張り付いているウィルスを胃の中に流し込んでしまえば、大抵のエンベロープウイルスは死滅します。
冬の間は水分補給がおろそかなため水分補給を怠ると、血液の循環も低下するため免疫力を下げてしまうので、水分を少しずつ定期的に補充するのは重要なポイントと。
消毒剤が違う!!ノンエンベロープ予防
毎年流行率が上がっている病気が、エンベロープウイルスによるものなので、しっかり予防を。基本的な事は、手洗い、うがい、マスクを習慣にしておくのは大切な事。しかし、アルコール消毒に関しては、ノンエンベロープには効果が薄いです。
生活習慣から
エンベロープであってもノンエンベロープであっても共通する予防法は、免疫が落ちないようにすること。
いくら手洗い、うがい、消毒をしっかりしていても、免疫力が落ちていては少ないウイルスでも感染してしまうからです。
さらに、栄養のあるバランスの取れた食事を欠かさない事で免疫力を高められます。ウイルスによって膜があるかないかで随分と違うので、そのウイルスによってはしっかりとした対策をしないと簡単に感染します。
流行時には特に感染したくないので、これらのタイプがある事も覚えておくこと。そして、しっかりと予防することで家族みんなが寝込んでしまう事がないように生活したと思います。
ビタミンD
ビタミンDは、免疫応答の重要な調節因子として働き。 同時に,ビタミンDがその効果を最大限に発揮できるのは,血中に相当量が存在する場合です。
ビタミンDを合成および代謝する酵素はマグネシウムに依存しているので一緒に食べることをお勧め致します。
2018年、米国ヴァンダービルト大学イングラムがんセンター、ハーバード医科大学Brigham and Women’s Hospital、ハーバードTH Chan公衆衛生学部、インディアナ大学-パデュー大学公衆衛生学部、ハワイ大学がんセンター、ハワイ マグネシウム教育研究センター、ヴァンダービルト大学医学部の研究者論文
たいていの人のビタミンDの血中濃度は免疫応答を働かせる数値。それよりもかなり低いです。さまざまな細菌やウイルス,真菌に対する“天然の抗生物質”を作る2つの遺伝子のスイッチをビタミンDがオンにする。免疫細胞にビタミンDを加えると,結核菌をはじめとするさまざまな細菌に対する防御作用が作られはじめます。
ビタミンDの体内濃度の低さが,がんや自己免疫疾患,さらにはインフルエンザなどの感染症と強く相関します。これまで確認されたビタミンDを必要とする数多くの生理反応は,ビタミンDの血中濃度がある値以上になって初めて働き始め、さらに、マグネシウムが必須になります。一緒に食べて免疫力を上げれば、感染は防げます。
特に冬季が問題。顔と両手だけでなく、両腕、足などの部分に太陽光を当てると照射面積は2倍になります。夏の間に紫外線をしっかり浴びて、ビタミンDを蓄えましょう。
食事から摂るのがもっとも大事です。必要なビタミンD、マグネシウムは魚類、キノコ類、海藻類から十分に摂れます。ビタミンD、マグネシウムを十分に摂取しておらず、必要以上に紫外線を避けると、体内のビタミンDの不足による感染リスクが高まります。さらには紫外線を極端に避ける女性などはとくに注意が必要です。
紫外線と上手に付き合い、ビタミンDの不足を起こさない工夫をしましょう。
ビタミンDと、マグネシウムを一緒に食べて感染防止を!!
ビタミンDを多く含む食品 一覧表(可食部100g当たり) | |||
食品 | 含有量 | 食品 | 含有量 |
あんこう(肝、生) | 110.0μg | しろさけ(新巻き等) | 21.0μg |
いかなご(生) | 21.0μg | しろさけ(新巻き焼) | 25.3μg |
いかなご(煮干し) | 54.0μg | しろさけ(塩ざけ) | 23.0μg |
いかなご(つくだ煮) | 23.0μg | イクラ | 44.0μg |
いかなご(あめ煮) | 21.0μg | 筋子 | 47.0μg |
かたかくちいわし(田作り) | 30.0μg | めふん | 20.0μg |
真いわし(丸干し) | 50.0μg | 紅鮭(生) | 33.0μg |
しらす干し(半乾燥品) | 61.0μg | 紅鮭(焼き) | 38.4μg |
たたみいわし | 50.0μg | 紅鮭(くん製) | 28.0μg |
みりん干し(まいわし) | 53.0μg | さんま(みりん干し) | 20.0μg |
みりん干し(かたくちいわし) | 25.0μg | にしん(生) | 22.0μg |
みりん干し(味付け缶詰) | 20.0μg | にしん(身欠き) | 50.0μg |
みりん干し(トマト漬け缶) | 20.0μg | にしん(開き干し) | 36.0μg |
うまづらはぎ(味付け開き) | 69.0μg | にしん(くん製) | 48.0μg |
くろかじき(生) | 38.0μg | かずのこ(乾燥) | 32.0μg |
そうだがつお(生) | 22.0μg | ぼら(からすみ) | 33.0μg |
そうだがつお(なまり節) | 21.0μg | きくらげ(乾燥) | 69.6μg |
そうだがつお(塩辛) | 120.0μg | きくらげ(ゆで) | 14.7μg |
かわはぎ(生) | 43.0μg | きくらげ(乾燥) | 435.0μg |
きびなご(調味干し) | 24.0μg | きくらげ(ゆで) | 39.4μg |
からふとます(生) | 22.0μg | しろきくらげ(乾燥) | 970.0μg |
からふとます(焼き) | 31.2μg | しろきくらげ(ゆで) | 93.4μg |
からふとます(塩ます) | 20.0μg | 乾燥しいたけ(乾燥) | 16.8μg |
しろさけ(生) | 32.0μg | 乾燥まいたけ | 14.4μg |
しろさけ(水煮) | 34.3μg | ||
しろさけ(焼き) | 39.4μg |
マグネシウム多い食品
※日本食品標準成分表2010より