運動

運動をすることで身体にどのような良い影響をもたらすかを説明します。
運動をすると気分が良くなることは体感していると思います。ストレスの解消、筋肉がやわらぐ、あるいは脳内物質のエンドルフィンが増えるからなど、様々な理由が考えられますが、運動で爽快な気分になる本当の理由は、心臓から血液が脳内に送り出され、脳内の血流がベストな状態になるからです。

脳内を良い状態に保つには、運動が欠かせません。運動をすると、セロトニンやノルアドレナリンやドーパミンをはじめとする、思考や感情に関わる重要な神経伝達物質が増えます。なぜ脳と運動の関係性について解説したのかと言うと、脳が私たちの司令塔だからです。
そして、運動はきわめて重要な脳や脳内物質に、劇的な影響を及ぼすことが立証されています。では、運動とセロトニンをさらに掘り下げてみましょう。

日光浴とウォーキングは、脳と身体を活性化させます。

運動の中でも効果的なのは、比較的単調な有酸素運動です。 例えば、ランニングや水泳、散歩などの単調に身体を動かし、長い時間継続する運動です。さらには、感情を動かし意識的に脳を活動させると、セロトニンを増やします。
ささいなことでカーッとしてキレる、安定して同じ作業ができない。落ち着かない。情緒不安定の背景には、脳内物質として働くホルモンのバランスが乱れていることが考えられます。朝スッキリ起きられない、夜なかなか寝つけない、夜中に何度も目が覚める…。こうした不眠は、メラトニンが不足し体内時計が狂っている可能性もあります。

セロトニンとメラトニンの関係は?
セロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの朝の顔!!
メラトニンには、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムといった概日リズム(サーカディアンリズム)を調整する作用があり、睡眠時間が短いと糖尿病になりやすく、最近ではメラトニンが不足すると糖尿病の発症率が高くなるという研究が報告されています。

概日リズムとは?
体温やホルモン分泌などを調整している体内時計を概日リズムといい。寝る時間が遅い、寝付けなかったなど、このズレを調整するのが日光の働き。毎朝、日光を浴びると、睡眠・覚醒リズムが整い、質のよい睡眠を得られるようになります。

日中はセロトニン、夜はメラトニン。
メラトニンは夜になると分泌量が増えますが、日中に太陽光を浴びてセロトニンを大量に作っておく事が大事です。イライラ、不安定、落ち着かない時やって欲しい日光浴と散歩。外に出るだけでイライラが軽くなります。
環境や人間関係が変わったり、気温や天候の変化が激しくなると、イライラしたり、気分が落ち込みやすくなることがあります。実はこの症状は精神的なバランスを整えるセロトニンの低下が一因だと考えられます。気持ちを整えるのには、セロトニンを少しでも多く分泌させることが必要です。まずは分泌を促すこと!!こう聞くと面倒くさい、大変!!と思われる方も多いかと。ではどのようにして分泌を促せばよいのでしょうか。

日光浴とウォーキングがセロトニンを分泌。
セロトニンの分泌には、日光浴と有酸素運動をすることです。セロトニンの分泌はお昼の12時前後までと考えられています。この時間帯にウォーキングジョギング、など一定のリズムで筋肉の緊張と弛緩を繰り返す有酸素運動をすると、よりセロトニンの分泌を促します。毎日の通勤、通学の時間を使って歩くと良いでしょう。また、在宅ワークの方は、一般的な通勤時間分(約1時間)歩くなどの有酸素運動を取り入れてください。少しだけ遠回りして買い物に行くなどもよいでしょう。

日光浴とウォーキングがセロトニン分泌のカギ!!
イライラを解消する以外に日光浴にはもう1つのメリットがあります。日光浴をすることで皮膚のコレステロールからビタミンDが生成されます。このビタミンDは、腸管からカルシウムの吸収を促進し、腎臓からカルシウムの再吸収を促進し、血中カルシウム濃度を高める作用があります。カルシウムには神経の興奮を抑え、精神を安定させる働きやホルモンの分泌を調整する働きがあるため、イライラする前に、日光浴で体内のカルシウム濃度を増やしましょう。
ちなみにビタミンDが活性化されるのに必要な日光照射時間は20分以上という研究結果も出ているので、外に出て日光浴と散歩でひと息つきましょう。

日光浴で体内時計をあわせれば自律神経も整う
日光浴が習慣になったら、朝起きたらすぐに日光を浴びることを心がけてください。朝一番に光を浴びると、睡眠を誘導するホルモンであるメラトニンを抑制できます。すると、体の中の体内時計が整い、15~16時間後に自動的にメラトニンが分泌される仕組みが整います。例えば朝6時に起床し日光を浴びると、21~22時には眠くなるという体内時計に従ったリズムができあがります。
さらに体内のリズムが整うと日中は交感神経が働きやすく、夜は副交感神経優位になりやすくなります。こうして自律神経が整うことで、体調が整い、精神的にも安定するため、イライラした感情が起きにくくなります。春先の環境や天気の変化で精神的に乱れたときは日光浴と散歩で気持ちを整えましょう。

まとめ
日光浴にはセロトニンを分泌させる作用、カルシウムを体内に吸収させる作用があり、この2つの物質が増加するとイライラが軽くなります。また朝起きてすぐに日の光を浴びると自律神経も整うので心身ともに安定します。

自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。
交感神経は主に活動している時に働く神経で、副交感神経は寝ている時に働きリラックス効果をもたらします。
セロトニンはこの2種類の神経を調節する働きを活性化させることにより心のバランスを整えます。セロトニンは自然界の動植物に一般的に含まれる物質で、人体内には約10mgが存在しています。このうち90%は小腸の粘膜に、8%は血小板に、残りの2%が脳内の神経に存在しており、僅か2%のセロトニンが精神面に大きな影響を与えていると考えられます。
さらにセロトニンの大部分は消化管に存在します。腸は「第2の脳」と言われ、精神状態との関係も大いにあります。
セロトニンは、脳の大脳皮質に働き、起きている時にスッキリさせる。朝起きた時、体を活動状態にさせる。痛みの感覚を抑制させる。抗重力筋に働きかける、など様々な働きがあります。
セロトニンが少なくなるとこれらの働きがうまくいかなくなり、些細なことで痛み(身体、心)を感じやすくなります。

では、どうしたらセロトニンは増えるのでしょうか?
セロトニンは規則正しい生活、太陽を浴び、散歩やジョギングなどのリズム運動をすることにより増加します。また涙を流すことでセロトニンも増えます。涙を流すと交感神経から副交感神経に切り替わり、その際にセロトニンを分泌する神経が活性化され、セロトニンが増加します。
簡単に言えば、感動し涙を流すことです。
泣ける映画、ドラマ等はお勧めです。
また、涙にはマンガンが多量に含まれています。このマンガンが一定量を超えて溜まるとうつ病のリスクが上がります。感動し涙と一緒にマンガンを出すことでうつ病を軽減できるおまけつきです。