不登校

不登校(病気や経済的な理由以外)
不登校とひとくくりにいっても、1人1人で原因や考え方は大きく変わります。
そこで、4つのタイプに分けて解説します。

お子さんがどのタイプの不登校か、じっくり考えてみてください。大きく4つのタイプに分類しました。
1.人間関係型
2.不安型
3.無気力型
4.非行型
それぞれ、のケースと目立つ傾向をあげました。

1.人間関係型
人間関係のもつれから、不登校になるケース。
過度ないじめ・暴力
男女関係での失敗
教師からの圧力・暴力
友達ができない
転校、クラス替えで、うまくなじめない
ご両親の圧力
・親の指導方法
 など、人間関係がうまくいかず、不登校になります。
文部科学省が調査した統計によると、「学校における人間関係に課題を抱えている」と回答した小中学生は全体の16.5%、高校生で15.2%。

2.不安型
いろいろな不安が大きくなりすぎて、不登校になるケース。
・勉強の遅れ
・受験の失敗
・進路への不安
・友人関係の悪化
・部活動での遅れ
・入学・転入時の不適応
 学校生活で抱える不安をコントロールできない人が分類。
不安が原因で不登校になる人は多く、小・中学生の33.2%・高校生の23.8%が理由に挙げるほどです。
このタイプの多くのお子さんは学校に行く意欲を持っています、休むことへの罪悪感も強いです。
うまく不安を取り除ければ、再度登校する可能性は高まります。

3.無気力型
学校に行く意味をみつけられないタイプ、不登校になる子が「無気力型」です。人数はかなり多く、小中学生の29.9%・高校生の32.5%が無気力型。
なんとなく登校しない
・理由がわからない
・やる気が出ない
 などが理由。
学校に行く理由がみつけられないため、学校に行きたいと思わず、休むことへの罪悪感も持っていません。
そのため、家族が強引に学校に連れて行っても、長続きせず、また不登校になります。

4.非行型
あそびや非行に走ったまま、不登校になるケース。
非行型の割合は他に比べて少なめです、小中学生の割合が3.9%なのに対し、高校生は10.1%と跳ね上がります。非行の理由は、家庭環境や学校への不安、仲間意識、世間への反抗心など様々です。
高校生なら、アルバイトなど経済的に自立することができ、学校以外に知り合いができる機会も多くなるので、非行に走りやすいのかもしれません。
非行に走ると、家族や他人に迷惑をかけ、最悪の場合だと犯罪行為を犯してしまうことも。

【まずは理解から】不登校になる原因8つを紹介します。
不登校の原因は、人の数だけ存在します。
そのため、全員に効く対応法というものがありません。
原因をしっかりと把握し、対応策を考えることが求められます。
1.環境の変化に対応できない。
2.いじめ・人間関係のもめごと
3.学校に行っていない子どもの約4人に1人は、人間関係が原因。
4.興味をもった分野にはとことん手をだしてみて
…。
5.いじめで不登校になった子にすべきこと
6.学校を休ませる
7.居場所を作る
8.転校や通信教育も視野に入れる

1.環境の変化に対応できない
  環境の変化に対応できず、不登校になってしまうタイプ。

幼稚園から小学校にあがるなどの進学時や転校など、環境が変化する機会は非常に多く。特に幼稚園や保育園から小学校にあがるときは、子どもにとって大きな負担がかかります。
決められた座席がある。登校時間、友達とのコミュニケーションなど、精神的にストレスを感じる子どもは多いです。
人生経験をつむにつれて柔軟に対応できるようになりますが、幼少期の子どもにとって環境の変化は厳しく感じます。

2.いじめ・人間関係のもめごと
  過度ないじめや人間関係のもめごとによって不登校になるケース。
人間関係と聞くといじめが大半と思うかもしれませんが、それだけではありません。
先生からのパワハラ・セクハラ
・恋愛の挫折
・友人とのケンカ
など、いろいろな理由があります。
周りから見ると些細なことでも、本人にとっては重大なことで、心に大きな傷を負っているケースも多いです。
人間関係のトラブルは解決が難しく、本人がどれだけ気持ちを切り替えれるかが重要になります。不登校になる原因のひとつである、いじめ。
お子さんが被害に遭っているかもと気づいたときに、どうするのが正解なのか悩んでしまう親御さんもいるかと思います。いじめが原因で不登校になった子を、私は無理に学校に行かせるべきだとは思いません。現在は学校の役割を果たしてくれる場所はたくさんあります。
なにより大切なのは、子どもが幸せになること。
現在、不登校の小中学生は全国に164,528名います。(令和年度:文部科学省による調査結果より)

3.学校に行っていない子どもの約4人に1人は、人間関係が原因。
具体的に理由を回答していない子供もいるので、実際にはもっと多くの人がいじめ、人間関係に悩んでいると予想できます。
それでは、いじめから不登校になった子は不幸なのでしょうか?
わたしは、決して不幸ではなく、幸せかどうかは環境が決めるものと思います。学校へは行かなくても、やりたいことがあり目的のある不登校はむしろ不幸ではなく幸せな時間の過ごし方ということ。
心の悩み、実は愛情不足が原因なことがほとんどです。
・ただ、そばにいるだけで安心することができます
・何を言っても否定されずに最後まできいてもらえることだったり
・不安に思っていることなど全てはきだせる場所があること
ただひとりになりたいというときはあっても同じ空間で分かってもらえる環境をつくることは、とても大切なのです。

4.興味をもった分野にはとことん手をだしてみて、そこからいかに自分自身と向き合っていくか

不登校に気づいても無理に原因を聞くのはNG
いじめに気づいても無理やり原因を聞かない。
親御さんがすべきなのは、ここなら不安を吐き出しても大丈夫だ、否定されないと思える場所を作ることです。
無理に話を聞こうとしても、なかなか心は開きません。
特に、小学生くらいの子の場合、自分の状況を言語化できないことも多く。説明できないまま親御さんのペースで質問されると、どんどんストレスが貯まってしまいます。
また、原因を説明することで、それが解決されたら学校に行かなきゃいけないというプレッシャーにもなりえます。そのため、お子さんから理由を話してくれるまでは、ただ、待ってあげてください。

5.いじめで不登校になった子にすべきこと
・学校を休ませる
・居場所を作る
・転校や通信教育も視野に入れる
・子どもの味方でいる
・やりたいことを尊重する

6.学校を休ませる
子どもが学校に行きたくないと言うなら、休ませてあげましょう。居心地が悪いまま通学を続けてしまうと、心身に負担が出ます。
「休んでもだいじょうぶ」と不登校を認めてあげてください。
身内が理解してくれることが、精神的な安定につながります。
頑張った結果、心身に影響が出るケースもあります。

7.居場所を作る
家や外部に居場所を作ることが大切。
不登校のお子さんがツラいのは、学校にいけないことではありません。学校に居場所がないことが苦しいのです。
家に居場所を作り、学校に行かないなら外部のコミュニティに参加するきっかけを作ってあげましょう。

8.転校や通信教育も視野に入れる
転校、通信教育も検討しましょう。転校していじめの原因がなければ、学校に行ける子供もいます。
新しい環境が良く、転校後は楽しく過ごすことができたという体験談はたくさんありました。
勉強の遅れが気になるなら、インターネットで学習もできます。
特に「すらら」は所属している学校を出席扱いにできるので、おすすめの教材です。


子どもの味方でいる
ずっとお子さんの味方でいてください。
一緒にいるうちに気持ちを伝えてくれることもあります。気持ちを話そうかなと思うには、家族は味方だから大丈夫だという安心感が必要です。
時間はかかります、お子さんの気持ちを尊重してあげましょう。

やりたいことを尊重する
お子さんのやりたいことを尊重しましょう。やりたいと思ったことに挑戦しているうちに、本当にしたいことが見えてくる可能性があります。

わたしは不登校は悪いことでも不幸なことでもないと考えています。学校に行かない。ただの選択肢の一つです。代わりに夢中になれるものを見つけ、人に誇れるなにかを作れれば大丈夫です。不登校でできた時間の使い方が大切です。
学校に行かない時間を利用しましょう。やりたいことを見つける時間。子供と一緒にいる時間。気になる事に挑戦する時間。考える時間。

当院の治療の流れは、基本的な問題を見直して治療します。
先ずは今回のケースに限らず、日常生活の宿題から取り組みます。
運動、食事、睡眠の3つの大きく基本的に足りない宿題をご家族皆さんで、理解して取り組んで頂きます。
身体をどんなやり方で治したとしても、流れる体液(身体を維持するのに必要なもの)が良質なもので無くては、再発します。
病気を作った悪質な体液を良質なものに作り変える事からはじめていきます。
その為には宿題を欠かす事は出来ません。

治療は良質な宿題を利用して行われます。ただ、症状を緩和するだけでは何も変わりません。